鳥の日記

いろいろと書いていきます。

やっぱ東京へ行くしかないのか-「ヤンキー経済 消費の主役・新保守層の正体」を読んで

本書を読み終えて、フゥーと短い溜息をつきながら頭に浮かんだ感想がこのタイトルとなっています。

ぼくは、本書のみならず、近年の「地方と都会」関係をテーマとして扱った書籍で代表される「地方」生まれの人間です。そのボクの地方の現状と説明しますと・・・

商店街は寂びれていく中でショッピングモールには人が集まりとても賑やかです。車はセダンタイプよりもミニバンタイプや軽自動車が目立ちます。地元で働く友人たちの職業は、医療関係(看護や介護)ショップ店員、自動車教習所教官や建設関係が中心です。どっかの企業の会社員というよりも手に職が必要となる職業に就いています。又、実家暮らしか実家近くにアパートを借りるという2パターンとなっていて、車保有率(自分専用)は8割を超えています。

本書の研究対象としている「マイルドヤンキー」とは・・・

生まれ育った地元の友達関係、地縁関係に生活基盤を構築し、上京志向がなく地元を出たがらない若者たちのこと

 前述したボクが生まれ育った地方の若者状況が「マイルドヤンキー」の特徴ということだそうです。

本書はそのマイルドヤンキーを批判しているわけではありません。彼ら彼女らのことを「新保守層」といい、次世代の消費の主役として注目しているということです。その層へ向けた商品開発や広告戦略がなされているという現状だと言っています。

本書の説明はここまでとします。  

ヤンキー経済 消費の主役・新保守層の正体 (幻冬舎新書)

ヤンキー経済 消費の主役・新保守層の正体 (幻冬舎新書)

 

 

 

ここは退屈迎えに来て (幻冬舎文庫)

ここは退屈迎えに来て (幻冬舎文庫)

 

幼いころから今現在まで流行のものに対して心が踊らされるボクにとって、流行の発信地、文化経済中心の「東京」は憧れの土地でした。大学進学で先に東京へ旅立った姉、兄が羨ましくて妬ましくてたまらなかった感情を今になっても思い出すことがあります。

大学進学で東京に暮らせるようになり、あの時感じていた強い魅力の正体ってなんだったのだろうと考えてみるとそれは・・・

退屈を忘れさせてくれるような刺激的な消費活動と人との出会い

まとめるとこれに尽きると思います。

これが今、「地方」に暮らしているとないと思っています。ショッピングモールやネット通販の発達により、どこにいても欲しいものが手に入るようになったといっても、時間を忘れるように刺激的に消費欲を掻き立ててくれるものは東京にあります。また、いくらインターネット環境が充実され、人と人との距離が近づいたとはいえ、そこにいる人の数とバリエーションが限られている環境においてはネットワークが広がるわけもありません。

 

本書ではマイルドヤンキーが地元を出たがらない理由として、金銭的な部分が挙げられています。それは都会で高い家賃等を払うよりかは、比較的安い家賃等の地元や実家暮らしを選んだほうが豊かな生活がで出来るという考えです。これはとても合理的で間違いのない判断だと思います。特にショッピングモールやネット通販で買い物にも不便のない時代です。

 

これが最後の締めとさせていただきまして、最初に述べた感想は、地方にいて閉塞感を抱いている人、もっと刺激的な毎日を送りたい人、なにかを成し遂げたい目標のある人にとって、「東京」という憧れは機能しているのだなと思ったからです。

本書「ヤンキー経済」を読んで、地方はもう既に消費するだけの場所、なにも選ばず平穏に暮らしたい人にとっては地方は最適な場所となっていると思いました。一方でそれじゃあ満足できない人にとっては東京は目指すべき場所だと思いました。