鳥の日記

いろいろと書いていきます。

【鑑賞メモ】her

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今作の観賞後、「所有」というワードが気になりました。恋愛関係において「この女は俺のもの。」のように、男性側は女性側を「所有」するという感覚を持つことが多いと聞きます。男性側にとって女性は、高級車に乗るように超高層マンションに住むことのように一種の勲章なのです。若いIT社長やプロ野球選手が、女優や女子アナなどの容姿の優れた女性と結婚するケースが多いことから分かります。そのことが恋愛関係においての鉄則とは限りません。「所有」したい男性と「所有」されたい女性が組合わされば良いでしょう。けど、世の中にはいろいろな考えの人がいます。そう順調に上手くはいきません。

ここで個人的な考えを表明させていただくと、ボクは「所有」という感覚を苦手です。「所有」なんて出来ません。

かつてシンガーソングライターの高野寛も歌ってました。

君も僕もお互いの所有物(モノ)じゃない

でもそれは嫌いだからじゃないさ

  〜SEE YOU AGAIN〜より

あらすじ

他人の代わりに思いを伝える手紙の代筆ライターであるセオドアは、長年連れ添った妻キャサリンと別れ、満たされない毎日を送っていた。そんな時、人工知能OSのサマンサと出会い、徐々に彼女に惹かれ、恋愛関係へと発展し幸せな日々を過ごしていく。

元妻との関係

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セオドアは恋愛関係において「所有」したい側の男性だと思います。しかし、元妻キャサリンは「所有」されたいという女性ではなかったのです。セオドアの自分の思い通りにならない彼女への苛立ちと、キャサリンの自分の思い通りにしようと強制してくる彼へのうんざり感が2人の別れの原因となったのでしょう。

OSサマンサとの関係 

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 人工知能OSであるサマンサは彼の所有する小型通信端末の中にいるため、いつでもどこでもやり取りができます。さらにコンピューターであることからプログラミング上、自分の思い通りになってくれます。「所有」したいセオドアにとって、「所有」できるサマンサはぴったりであったのでしょう。

衝撃の事実(ネタバレ)

ここからラストのネタバレとなります。

セオドアだけのモノであると思っていたサマンサは、他に複数の相手との恋愛関係となっていたこと。そしてその後、コンピューターの進歩上の理由で、彼の元から離れていくのです。 

純粋なるラブストーリー

どうやら結末に賛否があるようです。

ボクはこの作品は相手はOSであるとはいえ、純粋なるラブストーリーであるとみています。サマンサとの別れもキャサリンとの別れと根本はほぼ同じであって、誰かのモノに収まることを拒み、セオドアの元から離れ、新しい世界を味わいたかったからなのでしょう。つまり、サマンサも「所有」されたくはない女性であったのです。近未来、OSであっても人間的な感情を持つようになるのですよということなのでしょうか。

それにしても、成長しないのはセオドアです。それは、ラストにキャサリンへの手紙で今でも君は僕の一部だよ、なんて書いています。いつまでも「所有」することのこだわる男の性ですかね。

もうすぐやってくる未来

今作で興味深いのは、もうやってくるであろうと思えてしょうがない世界だってことです。サマンサのようなOSシステムもiPhoneのSiriがありますし。そしてコンピューターも人間的感情を持つこともあり得るんじゃないかと思えてきてゾッとしてきました。

面白いです。

映画のルックも素晴らしい(オシャレ!)

オススメです。

 

【映画ノベライズ】her/世界でひとつの彼女 (宝島社文庫)

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高野寛 ソングブック~TRIBUTE TO HIROSHI TAKANO~

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