鳥の日記

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【鑑賞メモ】WOOD JOB!(ウッジョブ)~神去なあなあ日常~

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主人公である高校生、平野勇気の大学受験の失敗から始まるこの映画。大学進学が決定している友人たち、彼女からは別れを告げられる。失意の彼がひょんなことから、生まれ育った都会を離れ、携帯は繋がらない、若者もいない遠い田舎の村での林業に従事することとなる。

 

ストーリとしてはとても分かりやすく、「若者が、想像を絶する田舎の村で、実態の分からない林業という仕事を通して、人間的に成長していく。」といった具合に仕上がっている。笑いあり、恋愛あり、アクションあり、下ネタ多しの、まさに王道青春エンターテイメント作品となっている。

 

収容人数100人くらいの劇場で空席が目立ち、観客層は40代後半~60代後半と少しばかり平均年齢の高い空間となっていた。「ウォーターボーイズ」「スウィングガールズ」を手掛けた矢口史靖監督の新作であるから、もっと若者たちを動員してもいいはずだろうと思った。

 

携帯もつながらない、たいした娯楽もない、住んでいるのは老人ばかり、買い物となれば車で2時間、なんて不便なトコなんだ、21世紀になってもこんな土地が日本にあるのか、信じられない。でも、そんな田舎暮らしは素晴らしい。なんでも便利になってしまったこの社会にこそ、田舎で暮らす人々の生活を知り学んでいくことが必要となってくるんだ。ということを伝えることがこの作品の本意ではないことは観ていればすぐに肌で感じることだろう。

劇中で、都会からやってきた田舎生活を体験する学生がこう言う。

「こんなケータイも通じないところでよく生活できるよね。」

「こういう人たちがいるからこそ、僕たちの生活は成り立っているんだよ。」

彼らが不用意に感心しているシーンで、それまで60分以上鑑賞している観客にとっては、「それは間違っているよ・・・」「なんて軽はずみな発言を・・・」とヒヤヒヤしたことだろう。

我慢して田舎暮らしをしているわけではなく、その土地で生まれ、先祖からの受け継いできた土地を守り、それでなおかつ生活をしているだけであって、大層えらいことをしているわけではない。それがそこの日常なだけなのだ。

 

押しつけがましいメッセージがなく、淡々とそこでの日常を描いていくことに好感がもて、楽しんで鑑賞できたのだと思う。

オススメ!

 

 

神去なあなあ日常 (徳間文庫)

神去なあなあ日常 (徳間文庫)