鳥の日記

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【鑑賞メモ】ブリングリング(20140104)

米、ロサンゼルス、ハリウッドで実際に起きたセレブの自宅が次々と狙われた窃盗事件、犯行グループは学生で10代の若者たちであった。彼ら彼女らが狙ったものは、金品などブランド品だ。インターネットでセレブの所在を調べ、グーグルマップでセレブの自宅を突き止め、盗んだブランド品を身に付け盗んだお金で行なうパーティー風景をSNSでアップする。これは「ロストイントランスレーション」「SOMEWHERE」にて、現代を生きる人を生々しく描いてきたソフィア・コッポラ監督の最新作だ。

 

今作を鑑賞後に感じた一番のことは「物語性の欠如」であった。

平たく言うと、登場人物たち個々の人物描写がとても少なくて薄いということだ。今作は、事実に基づいた現代の若者のいわゆる犯罪を描く作品であることから、物語性を高めてそれに至る動機といったなぜ?に切り込む体の映画であると思っていた。犯行にしても何にしても、何らかの行為することには理由があるはずだ。ここでいう理由が物語として観客に説明されるはずである。それが、とにかく無いと感じた。

例えば、犯行グループ唯一の男であるマークはL.Aの学校に転入してくるがその理由が終始全く曖昧でありしっかりと説明されることがない。前の学校でなぜ不登校になったのか?いじめか?過去のトラウマが犯行につながっているのか?それが、多少臭わせておきながら放置されっぱなしなのである。

 

セレブの自宅に潜入し窃盗を繰り返していく犯罪自体の動機において

「あのセレブが身に付けているブランド品が欲しいな。よし、留守中を狙ってみんなで盗みに行こう。」といったとても短絡的なものである。

劇中そうとしか捉えようがない。欲しいことに対して理由なんてなのだ。欲しいものは欲しいということなのだろう。

始めに述べた「物語性の欠如」は、若者たちの外見は派手できらびやかであるけれど、人物としての空虚さや些細な動機で犯罪に手を染めてしまうような現代の若者の危うさを伝える手法としてあえて選んだのではないのかなと思った。

 

フェイスブックであろう、SNSに次々とアップする姿がとても印象的であった。

面白いというよりかは、興味深いという感想を持った映画だった。

オススメします。

 

 
映画『ブリングリング』予告編 - YouTube